視聴作品は…
十二単衣を着た悪魔
源氏物語異聞
原作=内館牧子さんの長編小説
「十二単衣を着た悪魔
源氏物語異聞」
監督=黒木瞳さん
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2020年・112分
Amazon prime videoより
現在prime会員は無料で視聴が可能です。
(会員でも一部地域の方は視聴出来ない可能性があります)ご注意ください。
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主題歌
🎤OKAMOTO'S
「History」💿
ナレーション・声のみ
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役柄・その他
伊藤雷(イトウ ライ)
就活に惨敗のフリーター。現在59連敗。弟が、京都大学医学部に現役合格した事で劣等感が増す。
桐壺帝の妃。光源氏(義理息子)を嫌い、実子を帝にするために策を凝らして居ると、歴史上では桐壺を虐め抜いたと悪魔扱い。しかしその実態を、世が世なら女性総理大臣の器を持つ女性だと…雷は心で感じ取る。尊敬に値する神々しき女性。
倫子
弘徽殿女御が年頃になった雷に正妃を紹介いた。本人は自身を醜いと認識している。雷の愛情を感じ、全身全霊で雷を愛する。赤子を身ごもり幸せの絶頂を感じていた…。
桐壺更衣★YAE
伊藤水★細田佳央太
山下元子★LiLiCo
木村★村井良大
伊藤明子★戸田菜穂
良喬★笹野高史
ほか
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おおすじ
就活難民に片足を突っ込んでいる⁈現在59連敗、記録更新中!フリーターでしのぐ伊藤 雷(伊藤健太郎)は、出来の良い弟を持ち劣等感に苛まれる日々を送っていた。
そんなある日のバイトは「源氏物語」関連のイベントだった。担当者から作業工程の説明をボーっと聞いていると、一瞬蛍のような光を見た気がした。設営の作業が始まり…ナビゲーターの声に立ち止まる。
日雇いの日給と記念品を受け取り解散。バイト料を手に彼女をデートに誘うが、同時に彼女は別れ話を始めた。一気にテンションが駄々下がりの中帰宅すると、両親と弟は盛り上がっていた。
京都大学の医学部に現役合格!お祝いムード一色に耐え切れず、荷物も置かずに再び家を出る。追いかけてきた弟にも素直に慣れず、行く当てもなく歩き出した。
するとさっきの蛍のような光を見たと思ったら、妙な歪みの中に引き込まれ…目が慣れてくると、周囲の景色が明らかに違う事に気付く。
そして曲者扱いを受け、閉じ込められてしまう。考える時間は出来たものの、あり得ない現実に修正が追い付かない。当然質問攻めにあい、その場しのぎで取り繕ううちに、日雇いで貰った記念品を使い、陰陽師(雷鳴)を名乗ってしまった。
小道具はほんの数日で消費してしまうが、陰陽師の力だと信じさせる事には成功した。そして記念品「源氏物語」の書物と、聞きかじったナビの話を予言と称して聞かせた。
紫式部が描いた「源氏物語」の世界と理解すると、その場その場に調子を合わせて凌ぐ。皇妃・弘徽殿女御(三吉彩花)や一宮(息子)との出会いを、自分に重ねて複雑な心境を抱える。
了見の狭い己を一宮に投影し不憫に思いながらも、一宮の人格を高く評価していた。語り事では、弘徽殿女御は桐壺を虐め抜く悪魔のような女性像であったのに対し、非常に賢く…時に自身の間違いを認め、謝りこそしないが心配りで丸く収める。
「男は能力を形で示せ!」
そう言い放つ彼女に…自分の居る世界では女性総理大臣クラスの器を持っていると感じた。早い段階で弘徽殿女御との間に信頼関係が芽生える。それは安易に男女の関係に収まる訳でなく、新しい形の確固たる関係性となる。
時々時間が飛んだ感覚に見舞われ、それはいつ起こるとも知れぬ。自身はそのままに周囲の者たちだけが、年齢を刻んでいた。元の世界に戻っても自分の居場所はない。と、思っている雷は、この世界で生きていく事を受け入れる。
時代背景と情勢は物語とほぼ同じ事態が起こり、少しずつ周囲が変化していく。その中で雷も正妃を迎える事になる。その女性は「同じ生きるなら、私は自分を好きでいたい。そう思えるように生きたい」と言った。
妻、倫子(りんし/伊藤紗莉)の存在が、雷にとって掛け替えのない者となる。大事な存在が出来た事で、人としての成長の糧となる。同時に不安定な自身の「滞在」が未知である事に不安を募らせる。
数年単位のタイムトリップを数回繰り返し、まるで早送りのように書物をなぞっていく。幸せを感じる反面、恐怖も同等に感じていた。
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感想・まとめ
この物語の視点は、雷そして弘徽殿女御なので、すっかり帝や光源氏は脇役。しかもあまり賢くは見えない設定。とてもカッコよく時代を駆け抜けた女性が描かれていた。
伊藤紗莉さんの演技のふり幅が広くて驚きました。とても可愛い彼女が現れて😲びっくりです。「タカラジェンヌ」がチラつく綺麗なシーンも見どころの1つだと思います。
三吉彩花さん…の色んな役柄の中で、2番目に素敵でした。(1番目は「実写版・シティーハンター」上川隆也さんとの共演での彼女はカッコ良かった。)モデルの彼女は動画でしか見た事が無いので、あくまで映画やドラマ上の事ですが…。
ニュースのトピックスで話題となった役者さん達が出演されていますが、1つの作品として心をノックされた印象の映画でした。黒木瞳さんの名を監督の欄で見付けた事も、視聴に至る理由の1つとなりました。
天海祐希さんが、光源氏を演じた事があり、やはり思い浮かびました。視点が変わると解釈も変わるんだな…と感じます。
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おまけ
エンドロールの後にも映像がチラリ…です。
ご注意ください🍀
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読んで頂きまして
ありがとうございました。
🍀✨🤗✨
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