2017年 115分
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住野よる 原作者
アニメ化、映画化
どちらにもファンが多い様子
アニメ声=高杉真宙さん
映画=北村匠海さん
小栗旬さん
が演じていらっしゃるだけでなく原作ファンも多いとされている。
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桜が散る季節、黒板に向かう主人公の志賀春樹(小栗旬)12年後の「僕」は教壇に立っている。
老朽化に伴い図書室が取り壊される日が決まったと事務的に職員室での申し送りがされる。おもむろに引きだしを開けると...退職届が目に止まるが、そのままそっと閉める...。
廊下を歩いていると背後から呼び止められ、図書の蔵書整理を頼まれてしまう。
在校生時代に図書委員で全図書を分類した事と、司書の有資格者な事を引き合いに出されて断りきれなかった...。
気が重い...。
そんな顔をしながら、帰宅を延ばし図書室へ向かう。
洋館のような歴史を感じさせる建物が、校舎とは別に建っている。水辺に映る姿は、まるで絵ハガキのよう。入り口のドアノブに手をかけて深呼吸をする...。
入室し辺りを見回す。棚の端からラベリング部分をなぞり、数冊横に指を滑らせていると、懐かしい声が聞こえた気がして追いかける。だがそれは幻想...。
図書分類表。ファイルを手に取り、12年経った今でも使われていることを知る。そして、作成当時...。12年前の光景が目の前に広がる...。
志賀春樹(北村匠海)が図書整理の邪魔をするなと、山内桜良(浜辺美波)を嗜めるが...
「君の膵臓をたべたい」
昔、どこか悪い処があると他の動物のその部分を食べたとされるテレビを見たと言い出す。
続く会話は断片的なものだった。
他人に興味が無いと言うと、桜良は他人に興味が無いのは勿体ないと言い、手に持っていた「星の王子さま」を手渡された。
いままでに会話をすることもなく、ただの同級生だった2人。ある日、盲腸の手術で入院していた病院で桜良の落とし物を拾ったのが始まりだった...。
その落とし物には「共病文庫」と書かれ、家族以外誰にも秘密にしている日々の思いが綴られていた。
そして...膵臓の病気でもうすぐ死んでしまう...と。
クラスでも人気の高い桜良と存在感の薄い春樹。接点が無い2人が、この日「共病文庫」を読んだことで、秘密を共有することになった。そして翌日から春樹の日常が激変することになる...。
春樹は誰とも関わらないことで自分の領域を持っていた。図書委員に立候補してきた桜良と本の分類を一緒に整理することになる。監視しなくても秘密はバラさないと伝えたが否定された。
残り少ない命の使い方を考える...。一日の命の価値はお互いに同じだと言われ、一方的に待ち合わせの約束をさせられた。
逆らわず流される質。
当日。
ちゃんと待ち合わせの場所で待つ。
嫌がらせなのかと桜良に問い質すが...結果笑顔でかわされて余計な事まで口走る羽目になる...。まるで罰ゲームのよう。端から見たらデート。
翌日、登校すると注目度は100%!桜良の親友からのヤキモチ攻撃にあう。異常な人気者の桜良との半日を後悔することに...。
教室を出た後を追いかけてきた桜良は余命約1年だという。そして現実を受け止めきれなくて泣かせるのは嫌。だから唯一普通の日常をくれる春樹以外には病気の事は話さないと決めていると教えてくれた...。
それからは
彼女の「死ぬまでにしたいこと」に付き合った。病人なのによく食べ、よく笑い、よく喋る。彼女に振り回されっぱなしで春樹にとっては半分拷問に近いことの方が多かった...。
そして...。
彼女から1つ
お願いをされた...。
将来も彼女には見えていたのかもしれない...。
一進一退を繰り返していたが、それでも最後はまだ先の話だと思っていた...。
だから、午後の真夏の太陽が突然消えたような衝撃だったに違いない...。
それから12年たった今の自分は...。教師になって6年。赴任して1年。引きだしの退職届は瞑想中の現れ⁉️
いったい
何がしたいんだろう...。
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題名に驚き、若手人気俳優がゾンビ物のホラー映画に出演か⁉️などと、公開から視聴に至るまで時間がかかった。うがった見方をしていた自分に、時間を無駄にしていたと言いたい。
久しぶりに観ても胸が苦しくなる。少年の頃だけでなく、大人になった現在までが描かれていることも色褪せない理由になっていると思う。
今回は、少し違った視点から視聴できたかもしれない。涙の後にやるせない想いを感じはしたが、何かを始めなくちゃ!という気持ちが溢れた...。
今日はこの辺で失礼します。
拝読をありがとうございました🍀✨🤗
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