志村けんさんと菅田将暉さんの主演作の予定だったが、国の「緊急事態宣言」等により撮影は中断された。同年5/16に沢田研二さんの代役発表があり、同日…志村氏のメッセージビジュアル、笑顔がスクリーンに映された。2021年4月16日公開予定が再延期となり、同年8月公開となった。志村けんさん。2020年3月29日(70歳没)
視聴した作品は…
キネマの神様
The God of Cinema
原作者=原田マハ氏
2008年に長編小説が刊行
2011年に文庫化
2021年に映画化
2018年に舞台化
松竹映画100周年記念作品として
※「キネマの神様」を基に脚色された新たな物語。原作や舞台とは異なる「キネマの神様 ディレクターズカット」として「映画版」の単行本が発売されたという。
「この時代に生きた映画人の人生を、映画製作100年の歴史を誇る松竹という舞台で華やかに描きたいと思います」と、撮影に先駆けて山田監督がコメントしている。
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
2021年・125分
Amazon prime videoより
現在prime会員は無料で視聴が可能です。
(会員でも一部地域の方は視聴出来ない可能性があります)ご注意ください。
物語は実体験が3割。他7割がファンタジー風と、限りなく私小説に近く…「父親の人生に温かな奇跡があったと願い、願望を込めた作品である」と原作者は言う。無類の読書家であった反面、ギャンブル好きで借金が絶えない若き日。家族はそうとう振り回されたが、幸い兄が小説の題材として父を取り上げ、追いかけるように自らも作家の道へ。その頃やっと全てを曝け出す事が出来るようになる。兄妹にとって「創作」作業の根源の人であったと振り返る事もあると語った。
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
主題歌
feat.菅田将暉
「うたかた歌」💿
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
役柄・その他
円山郷直
★沢田研二
通称ゴウ。79歳。基本的に能天気な性格。本人曰くギャンブルをする為に仕事をしていると言い切る。しかしコントロールは不能で、一度リセットしたのに再び借金に追われ家族に多大な迷惑をかけている。
※原作では禿頭が目立つ風貌とある。志村けんさんへのオファーは、ひょっとして…🤫シー💦
若き日のゴウ
★菅田将暉
映画監督を夢見る青年。助監督時代に裏方のテラシンと、女優の園子と共に熱い映画談義を淑子の店で語り合う日々。日の目を見始めた頃…大失態を起こし、映画界から去る。
円山淑子
★宮本信子
ゴウの妻。歩の母親。ゴウに好意を抱いた若かりし頃から、何があっても付いてきた。しかし、ギャンブルに逃げた…だらしない夫を見捨てられずに連れ添ってきてしまい、シニアになって娘に強く指摘され一大決心をする。
円山歩
ゴウの娘。39歳でシングルマザー。幼少期から母の苦労を見て育ち、だらしない父親の姿しか知らなかった。更に父の借金が把握しきれないまでに膨らんでいる事を知る。母とプロの指導を聞き、母の決心と共に父の現金管理を担う事に。一方、課長職まで昇進したが、社内抗争に巻き込まれ退職に追い込まれる。
若き日の淑子
★永野芽郁
飲食店の娘でゴウ達のたまり場であった事から、映画への情熱を語るゴウに好意を抱く。己の気持ちに気付いてからは、想いの擦れ違いを経て、ゴウが旅立つ際に迷いなくついていく。
若き日のテラシン
裏方の作業を担当し専門的な知識をゴウから素直に尊敬されていた。助監督と女優、立場の違う3人だったが、映画への夢は広がり、時間を忘れて熱く語り合う。出前の際に淑子にひと目惚れし、1人で盛り上がってしまい暴走していく。ある意味若きテラシンのアプローチが、ゴウの人生に影響をもたらすキッカケとなる。
桂園子
★北川景子
助監督時代のゴウに好意を寄せていた女優。テラシンと3人で淑子の店で時間を忘れる程の映画談義を楽しんでいた。ある日ゴウとの関係性を深めたくドライブに誘うが、何故か4人のダブルデートになってしまう。鈍感なのか?ゴウの言動に苛立つが…結果、彼の幸せを考え全面的にゴウを応援する。女性としての器の大きさを見せる。
寺林新太郎
★小林稔侍
通称テラシン。ゴウとは映画を通して親しくなり、若き日を共に過ごした。一時期疎遠になるが、再会してからは晩年のだらしないゴウの唯一の友であり、淑子の相談相手。キネマ映画館「テアトル銀幕」の館主。
出水宏
★リリー・フランキー
円山勇太
水川
★志尊淳
森田
★松尾貴史
家族の会主催者
★原田泰造
常連の女性客
木村
★今井翼
照明助手
★前田航基
ほか
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
おおすじ
2019年のある日、世間はラグビーワールドカップに注目していた。円山歩(寺島しのぶ)は務めている会社で、父の借金が滞っていると電話を受けた。退社後に帰宅するや否や…別の回収屋が借金の返済を急かす。所持金から有金を渡すと…金額は足りないが、一先ず退散していく。歩の憤慨は収まらず、母=円山淑子(宮本信子)に強めに迫っていると、父=円山郷直=通称ゴウ(沢田研二)が風呂上がりの晩酌に現れる。
ありったけの怒りをぶつけると、そそくさと孫の元へ避難していくゴウ。小銭を稼いでは、競馬と酒に溺れる毎日。ずっと繰り返されて来た光景だ。どうやら母も知らない借金が増えている様子。歩と淑子は、わらおもすがる思いでギャンブル依存症の相談会に赴く。帰路での決意の基、相談会で学んだ事を実行に移す。
借金の総額を言おうとしないゴウから、僅かな賃金が入金されるキャッシュカードを取り上げた。行動を制限すると…家にも居ずらく、ゴウは渋々…馴染みの寺林新太郎=テラシン(小林稔侍)の映画館へ向かう。
丁度、フィルム・チェック試写を始める所で、管内の座席へ座るとヒロイン役の桂園子(北川景子)が映し出された。そして彼女の瞳に自分が映っていると興奮気味に語る。
若い頃のゴウ(菅田将暉)は松竹撮影所で、出水宏監督(リリー・フランキー)の基…助監督を務めていた。スター女優の桂園子や同年代の映写技師=テラシンと共に、撮影所近くの飲食店で映画談義に明け暮れる日々を過ごす。そんな彼らの語る映画の世界に、飲食店の娘=淑子(永野芽郁)も目を輝かせていた。
ある日、園子はゴウをドライブに誘った。しかし、そこにはテラシンと淑子の姿もある。それぞれの想いが交差する中、漠然と夢を語り合った。テンションの上がったゴウは映画のシナリオに着想するが、テラシンは膨らんだ想いに真直ぐに突き進み始めた。これをキッカケに、各々が自身の想いに気付き戸惑う。
一方で、何もかもラッキーな展開に歓喜するゴウだったが、そこからの転落は一瞬だった。それ以来、夢と共に映画に対する熱量全てを封印してしまう。
…試写が終わると、そこには淑子がいた。互いに当時を振り返っていたに違いなく、ゴウは淑子を帰し、自分は帰宅しなかった。数日後、孫の勇太(前田旺志郎)が、興奮気味に話しかけてきた。テラシンから借りた脚本(「キネマの神様」)が面白い!と言う。ゴウのテンションは上がり、それまでの関係性を覆す程の時間が待っていた。
現代風にアレンジを加えて、賞金100万円の木戸賞に応募してみよう!との孫からの提案に2人は盛り上がる。賞金の使い道に、双方の考えが違う事は、この際後回し。時が巻き戻ったかのような熱量を注ぎ込む。
結果が発表されるまでの数日間…達成感に浸っていたが、それ以上の知らせを受けた!有頂天でどんちゃん騒ぎに雪崩れ込み、千鳥足での帰宅。人生に光が差し込んだ。
しかし…授賞式にゴウの姿は無く、歩が代理で出席した。手元には家族への感謝が綴られたメモが握られている…。
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
まとめ
時代背景や映画の撮影所風景から、綾瀬はるかさんと坂口健太郎さんの「今夜ロマンス劇場で」を想像していたら…お笑い要素は全くなく路線も違いました💦
パッケージの沢田研二さんを2度見し👀⇔👀失礼ながら…衝撃を受けると、気になって仕方なくなり、今回視聴に至りました。
なので…😲鑑賞を終了してから色んな背景を知り感傷に浸っております😔
今作自体の感想としては、同世代以上(シニア世代)に見て欲しいと思いました。そして元気になって欲しいと…。
そして、誰にとってのハッピーエンドなのかも考えさせられた映画でした。
祖父⇔孫
娘⇔父
妻⇔夫
※残念ながらシングルマザーで父⇔息子の縁は切れてしまっているようです💦
ギャンブル依存の攻略の難しさが簡単では無い事は(身内に経験者あり)充分承知しておりますが、参考にさせて頂きます。
「新型コロナウイルス」にも触れている事から、どうしても志村けんさんを切り離せず、エンドロールにて「さようなら 志村けんさん」の文字を見付け、涙せずにはいられませんでした。おそらく監督、関係スタッフの皆さんの思いは同じなのかもしれません。
※哀悼の意を込めまして、安らかな眠りを願い祈らせて頂きたいと思います。
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
おまけ
今作中。まえだまえだの前田航基・旺志郎兄弟が出演している。兄弟で同じ映画に出演するのは10年ぶり。(樹木希林さんや橋本環奈さんらと共演した…2011年公開の「奇跡」ぶり)成長は早いものですね🥰
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟
最後まで読んで頂きまして
ありがとうございました。
🍀✨🤗✨
★🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟🌟